村松虚空蔵尊だより
2019年09月02日
こんにちは!茨城県の村松山虚空蔵堂です。
年末にお寺や神社へ参拝をする「年末詣(ねんまつもうで)」をご存知でしょうか。
年末の参拝はご利益が大きいと言われています。
今回はそんな年末詣についてのお話です。
年末詣の意味や由来、年末詣はご利益が大きいと言われている理由などをご紹介します。
年末詣とはその名の通り、年末に行うお寺や神社への参拝です。
今年一年無事に過ごせたことの感謝を仏様や神様にお伝えします。
別名、「お礼参り」「師走詣(しわすもうで)」などと呼ばれることもあります。
年始ではなく年末に行うという点が初詣と異なります。
年末詣の由来は初詣と同じもので、古来日本で行われていた「年籠り(としごもり)」という行事にあると言われています。
年籠りとは家長が大晦日の夜から元旦の朝にかけて氏神様の元へ籠もり、昨年一年の感謝と新しい年への祈願を行うものでした。
この年籠りが2つに分かれ、大晦日の参拝=年末詣、元旦の参拝=初詣となりました。
初詣では新しい年への祈願が中心ですが、年末詣では今年一年の感謝の気持を伝えるという意味合いが強いものとなります。
年末~大晦日に参拝をする年末詣は、とても縁起が良くご利益が大きいと言われます。
そこにはこんな理由があります。
日本の古い暦では季節の変わり目である冬至の日(12月22日)を新しい年の始まりとしていることがありました。
冬至は新しい物事を始めるのにピッタリの日で、仏様や神様のパワーも強まる時期と考えられていました。
そのため冬至に近い年末に参拝をすると、仏様や神様の強い力を受けて大きなご利益を得られると言われています。
年末は、新年に向けてお寺や神社も敷地内の手入れや掃除がしっかりとなされる時期です。
キレイに掃除されたことでスッキリと浄化された気が漂って、運気がUP!
年末詣は初詣と比べて人が少なく空いているので、落ち着いた空間でゆっくりと参拝することができます。
新年に向けたキレイな境内で仏様や神様の機嫌も良いタイミングです。
年が明けるとたくさんの参拝客が訪れて仏様や神様もとても忙しくなってしまいますので、年末詣の方が仏様や神様への声が届きやすいでしょう。
お正月ではなく年末に参拝を行うのは全く問題ありません。
年末詣はご利益が大きいと言われていますし、年末の方が「今年一年ありがとうございました」という気持ちをしっかりと表せられるかもしれませんね。
もちろん、新しい年のお願い事をしてもOK。
年が明けたからといって年末詣のご利益がなくなるなんてこともありません。
仏様や神様の力が高まる冬至(12月22日)前後や、年末の掃除や仕事が一段落した12月29~31日頃に参拝するのがベストタイミング。
年末参りに力を入れているお寺や神社なら出店などが出ている場合もあります。
年末詣の後、お正月に改めて初詣に行っても良いですよ。
・年末詣とは年末にお寺や神社へ参拝することで、今年一年の感謝の気持ちを伝えるのが目的です。初詣と同様、大晦日から元旦まで年神様のもとに籠もった「年籠り」という行事が由来と言われています。新年の祈願をする初詣よりも、「感謝を伝える」という意味合いが強いです。
・年末は仏様や神様のパワーが高まる時期で、年末詣は縁起がよくご利益も大きいと言われています。新年に向けて境内もキレイに掃除され、比較的空いている中でゆっくりと参拝することができます。
・初詣を年末に行うこと(年末詣)は全く問題ありません。今年一年の感謝を伝えて、新しい年の幸せの祈願やお願い事をするのもOK。年末詣と初詣の両方に行くのも良いでしょう。
茨城県の村松山虚空蔵堂は平安時代に空海(弘法大師)によって創建された寺院です。
茨城では「村松の虚空蔵さん」と呼ばれて親しまれ、十三詣りをはじめ初詣や七五三など様々な年中行事で護摩祈祷を行っています。