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喪中や忌中に初詣は可能?お寺と神社でも違いはあるのか

2019年10月11日

喪中や忌中に初詣は可能?お寺と神社でも違いはあるのか

こんにちは!茨城県の村松山虚空蔵堂です。

 

家族が亡くなった際、その後1年間は喪中としてお祝いごとなどを控えるイメージがありますが、お正月の初詣は行っても良いものなのでしょうか。

 

今回は喪中の初詣についてのお話です。

 

喪中に初詣は行っても良い?

お寺に行く場合と神社に行く場合で違いはあるの?

喪中の初詣で注意することはあるの?

そんな疑問にお答えいたします。

 

 

喪中に初詣は行ってもいいもの?

お祝いごとや年賀状を控えるイメージのある「喪中」。

喪中の期間は、一年の始まりにお寺や神社を参拝する初詣に行っても良いものなのでしょうか。

 

答えはズバリ、行っても大丈夫です。

意外でしたでしょうか?

 

喪中とは「家族や親族など身近な人がなくなった時に故人の死を悼んで冥福を祈り、その悲しみを乗り越えるまでの期間」のことを指します。

 

亡くなってから1年間を喪中とし、1周忌法要をもって喪明けとするのが一般的ですが、実は喪中の期間は厳密に決まっているわけではありません。

 

昔は喪中の間は喪服を身につけ、お祝い行事や遊興ごと、お酒までも禁じて身を慎み、喪に服していました。

現代ではそこまで厳密ではありませんが、結婚式などの慶事を避ける風習は残っています。

 

そのような風習から、「喪中は初詣に行っても良いのか?」と考える方もいらっしゃいますが、お寺・神社ともに喪中の初詣は問題ありません。

ただし、喪中のなかでも「忌中」はまた違ってきます。

次に忌中の初詣についてもお話していきますね。

 

 

「喪中」は良くても「忌中」の初詣はだめ?神社はだめでお寺は良い理由

喪中の期間中で、唯一神社への初詣を控えたほうが良い時期があります。
それが「忌中」です。

 

忌中とは、家族など身近な人の死を悲しみ、身を慎んで過ごす期間のこと。

喪中の期間が1年間であるのに対し、忌中の期間は仏式であれば49日間です。

現代でもこの忌中の間はお祝いごとや遊興ごと、旅行などを慎んで過ごすべきと言われています。

 

忌中の神社への初詣が良くない理由

忌中は神社への初詣は行ってはいけないとされています。

 

神道の考え方では、「死=穢れ(けがれ)」です。

神様のいらっしゃる神社へ穢れを持ち込んでは行けないため、忌明けまで初詣は行くべきではないといわれています。

また穢れは「気枯れ」とも書き、親しい人をなくして悲しみ落ち込んだ状態のことも指します。

気枯れしている状態の方も神社へ入るのを避けた方が良いとされています。

 

神道での忌中の期間は故人との関係性や地域の風習などによって日数が変わります。

地域の風習が特にない場合は、神式の場合は50日祭までを忌中とするのが一般的です。

 

 

お寺へは忌中の初詣はOK

仏教での忌中の期間は四十九日法要までの49日間です。

故人が亡くなって、49日後に仏様のもとへ行くまでの期間となります。

 

仏教における初詣は、仏様のもとにいらっしゃる故人やご先祖様への新年のご挨拶という意味合いもあるため、忌中であっても問題ないとされています。

 

特に浄土真宗では、「人は亡くなると同時に成仏して仏様のもとへ行く」という往生即成仏の考え方のため、そもそも忌中という概念はありません。

 

 

喪中に初詣で厄払いやお守りを受けることは可能?

神社のお守り

お寺、神社とも喪中の初詣や参拝は問題ありませんので、喪中の厄払いやお守りを受けることも可能です。

 

ただし喪中の期間の中でも忌中は神社への参拝はできません。

同様に忌中の間は神社での厄払いやお守りを受けることはできませんので注意しましょう。

 

厄年などでどうしても厄払いをしてほしいという場合は、忌中が開けるのを待って神社に参拝するか、神社ではなくお寺で厄払いをしてもらうと良いでしょう。

 

お守りの授与についても同様に、神社の場合は忌中が開けてから受けに行くか、家族など代理の方に受けてきてもらうようにしましょう。

期間限定、数量限定のお守りなどは、取り置きができるかどうか神社へ相談してみても良いかもしれません。

 

 

まとめ

・喪中の初詣はお寺、神社とも問題ありません。喪中とは故人の死を悼みその悲しみを乗り越えるまでの期間。1年程度を喪中とすることが一般的です。

 

・喪中の中でもさらに故人の死を悼み、身を慎んで過ごす「忌中」の期間には、神社への初詣は控えましょう。神道では死は穢れとされ、神社へ汚れを持ち込んではいけないとされています。忌中の期間は地域の風習によっても異なりますが、神式では50日祭までするのが一般的です。

 

・仏教での初詣は仏様と仏様の元にいる故人やご先祖様への挨拶という意味合いもあるため、忌中であっても問題ないとされています。仏教での忌中は四九日法要までの49日間です。浄土真宗では忌中という考え方はありません。

 

・厄払いやお守りの授与に関してはお寺であればいつでも問題ありません。神社の場合は忌中に神社へ入ってはいけないため、厄払いやお守りの授与もできません。忌中が開けるまで待つか代理の方にお願いする、神社ではなくお寺で厄払いをお願いするといった方法があります。

 

 

初詣にはぜひ村松山虚空蔵堂へ。

茨城県の村松山虚空蔵堂は平安時代に空海(弘法大師)によって創建された寺院です。

茨城では「村松の虚空蔵さん」と呼ばれて親しまれ、十三詣りをはじめ初詣や七五三など様々な年中行ごとで護摩祈祷を行っています。