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節分飾りの意味やタイミングは?柊鰯(ひいらぎいわし)とは?

2019年05月17日

節分飾りの意味やタイミングは?柊鰯(ひいらぎいわし)とは?

こんにちは!茨城県の村松山虚空蔵堂です。

 

立春の翌日に豆まきをして邪気を祓(はら)う行事、節分。

節分では鰯の頭に柊の枝を刺した節分飾りを飾ります。

 

今回はこの節分飾りについてのお話です。

節分に柊鰯(ひいらぎいわし)を飾る意味や由来、柊鰯の作り方や飾るタイミングなどをご紹介します。

 

 

節分飾り「柊鰯(ひいらぎいわし)」の由来や意味とは?それぞれの地域性も

季節の変わり目である立春の前日に豆まきをして邪気を祓う節分行事。

節分には伝統的な「柊鰯(ひいらぎいわし)」という飾りがあります。

 

家の玄関先に飾る、葉のついた柊の枝に焼いた鰯の頭を刺したものです。

 

柊鰯を飾る意味はズバリ「魔除け・厄除け」。

鬼の嫌いな鰯の匂いと、トゲトゲした柊の葉っぱで鬼の目を刺し、邪気の象徴である鬼が家の中に侵入してくるのを防ぐと言われています。

 

古来日本では「とがったもの」や「臭いもの(臭いの強いもの)」は厄除けの効果があるとされ、古くは平安時代から厄除けとして使われていたという記録があるほどです。

 

例えば3月3日の端午の節句は桃を、5月5日の端午の節句で菖蒲を飾りますが、どちらも香りが強いものです。

正月飾りに松を使うのも、とがった松の葉で厄除けの願掛けをしていることに由来します。

 

また、正反対の説ですが「鬼の好物の鰯で、鬼を玄関へおびき寄せて柊の葉で鬼を退治する」という話もあるそうです。

 

「柊鰯(ひいらぎいわし)」と呼ぶのが一般的ですが、地域によっては「焼嗅(やいかがし、やっかがし、やいくさし、やっさし)、柊刺し(ひいらぎさし)などと呼ばれることもあります。

 

柊鰯の他には、大豆の枝(豆柄)やトペラという常緑小低木の枝を飾る地域もあるようです。

 

 

飾る時期は?節分飾りのタイミング

節分の鬼のお面と豆

節分飾りを飾るタイミングは、正式な時期が決まっているわけではありません。

 

代表的なものは下記のような時期です。

●節分の日のみ
●小正月の1月15日(または翌日16日)から節分の日まで
●節分の日から2月いっぱいまで
●節分の日から1年間

 

一番代表的なものは節分の日のみに飾るというものですが、変わったものでは「節分の日に飾った鰯の頭がネコに食べられるまで」というものもあるようです。

 

ご近所の様子を見ながら、地域の風習に合わせて飾るのも良いでしょう。

 

 

「柊鰯(ひいらぎいわし)」の作り方!節分後の処分方法も

柊鰯の作り方は簡単です。焼いた鰯の頭に葉のついた柊の枝を刺すだけ!

 

鰯はスーパーの鮮魚コーナーで売っているもので構いません。

焼き魚にしてから頭を外しても、先に頭を外して頭だけ焼いても、どちらでも大丈夫。

胴の部分は焼き魚や煮魚にして美味しく食べると良いでしょう。

柊の枝も節分の時期になると鰯の頭と一緒にスーパーで売られていることが多いです。

 

柊鰯を処分する時は神社でお焚き上げしてもらうのが正式ですが、時期が合わない場合は酒と塩で清めてから半紙に包んで捨てましょう。

「邪気を祓ってくれてありがとう」という感謝の気持ちを持って処分してくださいね。

 

 

まとめ

・節分では葉のついた柊の枝に鰯の頭を刺した「柊鰯(ひいらぎいわし)」という節分飾りを玄関先に飾ります。柊鰯は「魔除け」の意味を持っています。柊鰯は鬼の嫌いな鰯の匂いとトゲのある柊の葉で鬼の目を突き刺すと言われ、邪気の象徴である鬼が家に入ってこないとされています。柊鰯は地域によって「焼嗅(やいかがし、やっかがし、やいくさし、やっさし)、柊刺し(ひいらぎさし)と呼ばれることもあり、柊鰯以外にも大豆の枝やトペラという常緑小低木の枝を飾る地域もあります。

 

・柊鰯を飾るタイミングとして、正式と決まりはありません。2月3日の節分の日のみ飾ることが多いようですが、その他にも小正月から節分まで、節分から2月末まで……など、こちらも地域の風習によってさまざまです。

 

・柊鰯の作り方はスーパーなどで売られている鰯の頭を焼いて葉付きの柊の枝を刺すだけと簡単です。柊の枝も節分時期には鰯と一緒に売り場に並ぶことも多いです。飾り終わった柊鰯は神社でお焚き上げをしてもらったり、酒と塩で清めて半紙に包んで処分しましょう。

 

 

茨城県の村松山虚空蔵堂は平安時代に空海(弘法大師)によって創建された寺院です。

茨城では「村松の虚空蔵さん」と呼ばれて親しまれ、十三詣りをはじめ初詣や七五三など様々な年中行事で護摩祈祷を行っています。