村松虚空蔵尊だより
2023年09月04日
こんにちは!茨城県の村松虚空蔵尊です。
七五三は子どもの健やかな成長を祝う、日本の伝統的な行事です。
そんな七五三の風習や習慣に、地域によって違いがあることをご存じですか?
今回は、地域ごとの七五三の特徴についてご紹介します。
ご自身のお住まいの地域の七五三について、確認しましょう。
七五三は、地域によって異なる部分があります。
地域による違いで大きなものは次の2点です。
七五三はその名の通り、それぞれ3歳、5歳、7歳になった子どもたちを対象として行われる行事です。
女の子の場合、3歳と7歳の2度祝う地域がほとんどです。
しかし、男の子の場合は、5歳のみを祝う地域と、3歳と5歳の2度祝う地域があります。
初穂料とは、お寺や神社で七五三のお参りをしたときに、祈祷料としてお渡しするお金のこと。
神社では「玉串料」と呼ぶこともあります。
初穂料はのし袋に入れてお渡しするのがマナーとされていますが、こののし袋の水引は地域によって異なります。
関東では、蝶結び(花結び)の水引ののし袋を使いますが、関西では、あわじ結び(あわび結び)のものを使うのが一般的。
蝶結びは何度でも結び直せることから、「何度あっても良い」との願いが込められており、七五三以外にも一般的なお祝い事の際に利用されます。
一方、あわじ結びは一度結んでしまうとほどくのが難しいことから、一度きりのお祝いのときに使われる水引です。
「七五三の参拝時期はいつ?年齢や日取りの決め方」では、七五三を行う年齢や参拝の日取りについて詳しくご紹介していますので、あわせてご覧ください。
それぞれの地域の七五三の特徴を確認しましょう。
参考に、北海道、関東地方、関西地方の七五三をご紹介します。
七五三に似た独自の行事を行う地域もあるので、あわせてお伝えしますね。
全国では11月15日に行われる七五三ですが、北海道では10月15日に行われるのが一般的。
冬の到来が早い北海道は11月中旬ともなると、非常に気温が低く、雪が降る日もあります。そのため、寒さで子どもに負担をかけぬよう、1カ月早いタイミングで七五三が行われます。
七五三はもともと関東地方でのみ行われていた行事といわれています。
七五三でもらう千歳飴も江戸の神社が発祥だとか。
そのため、関東地方では七五三を盛大にお祝いする風習が今もあります。
家族でお寺や神社で祈祷を受け、記念写真を撮り、食事へ行くのが基本の流れです。
なお、村松虚空蔵尊のある茨城県には、ホテルなどで盛大な七五三のパーティーを行う地域もあります。
関西地方で七五三を行うようになったのは昭和の時代に入ってから。
関西地方にはもとから子どもの成長を祝う行事があったため、七五三に対する関心は他の地域と比べるとそれほど高くないといわれています。
関西地方では、参拝して終わりという家庭も少なくないようです。
七五三のように、年齢のタイミングによって地域独自の行事を行うところもあります。
例えば福岡県や新潟県です。
福岡県では、4歳から5歳で「ひもとき」、7歳の男の子は「へこかき」、7歳の女の子は「ゆもじかき」という行事を行う地域があります。
「へこかき」や「ゆもじかき」とは成人用の下着のこと。
成人用の下着を初めて身につけ、今後の健やかな成長を願います。
新潟県十日町には、「七ツ詣り」という七五三に似た行事があります。
七ツ詣りとは7歳になった男の子が初登山に挑戦し、山頂にある神社でご祈祷を受けるという伝統行事です。
毎年5月8日に行われ、お祓いを受けた後に、その家族や親戚が神社の側で小宴会を開くという風習もあります。
●全国的に行われる伝統行事の七五三ですが、地域によって違いがあります。その違いの主なものが、七五三を行う男の子の年齢とのし袋です。男の子は5歳のみ祝う地域と、3歳と5歳の2回祝う地域に分かれます。関東では、蝶結び(花結び)ののし袋を使いますが、関西ではあわじ結び(あわび結び)のものを使うのが一般的です。
●北海道で七五三が行われるのは10月15日。七五三の始まりの地ともいわれる関東では、七五三のお祝いを盛大に行う家庭が多いです。昭和以降に七五三が伝わったとされる関西地方では、七五三の行事は比較的簡素化されることも少なくありません。今後の子どもの健やかな成長が、どの風習にも共通した願いです。
茨城県の村松虚空蔵尊は平安時代に空海(弘法大師)によって創建された寺院です。
茨城では「村松の虚空蔵さん」と呼ばれて親しまれ、七五三をはじめ初詣や十三詣りなど様々な年中行事で護摩祈祷を行っています。
ぜひご来山ください。