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七五三は喪中でもできる?喪中の参拝やマナーを解説

2025年10月06日

七五三は喪中でもできる?喪中の参拝やマナーを解説

こんにちは!茨城県の村松虚空蔵尊です。

 

七五三は子どもの成長に感謝し、これからの健やかな成長を祝い、祈る大切な行事です。

 

しかし、身内に不幸があり喪中と重なった場合、七五三をして良いのか迷う方も多いのではないでしょうか。

そこで今回は、喪中に七五三を迎えたときの考え方や注意点についてご紹介します。

 

 

七五三は喪中でも行って良い?

喪中とは、身内を亡くした後に一定期間、故人を偲びながら慎ましく過ごす習慣のことです。

一般的に喪中期間は一年間とされています。

この間は派手なお祝い事や宴席、旅行などを避ける慣習があります。

 

では、七五三も避けるべき慣習なのでしょうか。

結論として、七五三は行って問題ありません。

 

七五三は「子どもがここまで無事に成長したことへの感謝」と「これからの健やかな成長の祈願」を行う行事です。

そのため、結婚式や新築祝いのような華やかな祝い事とは異なるものとされています。

 

きっと、亡くなられた方も身内の子どもの健やかな成長を喜び、願っていることでしょう。

 

仏教と神道の死に対する考え方の違い

喪中に七五三を行って問題がないとはいえ、気をつけなければいけない点があります。

それは仏教と神道の「死」に対する考え方の違いです。

 

仏教では、死を「穢れ(けがれ)」としないため、お寺での七五三参拝には特に制限はありません。

喪中であっても安心してご祈祷を受けることができます。

 

一方、神道では死を「穢れ」として捉えるため、身内が亡くなった場合は50日が過ぎてから神社に参拝するのが望ましいです。

50日をもって忌明けとなるからです。

 

お寺か神社、どちらへ参拝するかによって考え方の違いがあることを理解した上で、参拝の時期を相談しましょう。

 

仏教と神道の七五三の参拝の違いについて詳しくは「七五三はお寺と神社どちらを選ぶ?それぞれの特徴や参拝方法」もご覧ください。

 

喪中の七五三は無理のない時期を選んで行おう

七五三は行事の特性上、例え喪中であっても「祈り」の意味が失われることはありません。

 

ただし、身内を亡くしてから日が浅く、気持ちが落ち着かない時期には参拝を避け、日取りをずらすと良いでしょう。

 

七五三は11月15日が一般的ですが、必ずこの日に行うものでもありません。

前後1~2カ月はもちろん、一年中七五三の祈祷を受け付ける寺社もあります。

 

気持ちが落ち着いた時期に改めてお祝いしても、子どもの成長を祈る大切な行事であることに変わりはありません。

 

 

年末まで忌中の場合は七五三はどうすれば良い?

七五三

もし年末まで喪中が続く場合は、どうすれば良いのでしょうか。

 

心配はいりません。年明けの1月以降にも七五三のお祝いを行うことができます。

 

喪中のときは満年齢にずらすのもOK

かつて七五三は数え年で行うのが一般的でしたが、現在では満年齢でも問題なく、そちらで行うご家庭も多くなっています。

 

仮に数え年で七五三を予定していた場合でも、満年齢の翌年に変更することで、故人をゆっくりとお見送りした後に落ち着いてお祝いができます。

 

時期をずらすメリット

このように時期をずらして翌年1月以降に七五三を行うことで、次のようなメリットがあります。

 

・お寺や神社の混雑期(11月前後)を避けられる
・ご家族の気持ちが落ち着いた状態でお祝いできる
・貸衣装の場合、人気の衣装を選べる確率が高い

 

先に説明した通り、年中祈祷を受け付けているお寺や神社も多いです。

ご家族にとって無理のない最適な時期を選べます。

 

村松虚空蔵尊でも年間を通じて七五三のご祈願を承っております。

いつご来山いただいても、お子様の成長を祝う大切な行事として、心を込めてご祈願いたします。

 

七五三の風習や日取りの考え方は地域によっても違いがあります。

気になる方は「七五三で地域による違いはある?特徴を地域別にご紹介」もぜひご覧ください。

 

 

七五三の写真の年賀状は避けたほうが◎

喪中期間は、年賀状を出すことを控えるのが一般的です。

そのため、七五三の記念写真を年賀状に使うのは避けましょう。

 

もし「せっかく撮った写真を親族や友人に見せたい」という場合は、年賀状の代わりに寒中見舞いや通常の手紙に添えて送りましょう。

 

寒中見舞いは1月7日以降(関西は15日以降)から立春までに送る挨拶状です。

はがきを落ち着いたデザインにした上で、七五三の写真を添えると良いでしょう。

 

ただし、受け取る相手がマナーに厳しい方の場合は、手紙にそっと同封する形が良いかもしれません。

 

また、近しい友人や親戚であれば、SNSやメールで個人的に写真を送るのも良い方法です。

場面や相手に応じて柔軟に方法を選ぶことが大切です。

 

素敵な写真を残すためには、親の服装も大切なポイントです。

七五三にふさわしい着物や装いについては「七五三で親の着物はどんなものを選ぶ?基本やおすすめは?」で詳しくご紹介していますので、ぜひあわせてご覧ください。

 

 

まとめ

●喪中であっても七五三は行うことができます。七五三は子どもの成長に感謝し、これからの健やかな成長を祈る行事です。結婚式や新築祝いのような華やかな祝い事とは性質が異なります。お寺での参拝であれば喪中でも問題はなく、神社では50日が過ぎてから参拝すると良いでしょう。

 

●喪中が年末まで続いた場合も心配はいりません。最近では満年齢でお祝いするご家庭も増えており、年明けの1月以降に改めて七五三を行うこともできます。参拝時期を翌年にずらすことで、家族が落ち着いた気持ちでお参りできるほか、お寺や神社の混雑期を避けられ、人気の衣装を借りやすいといった利点もあります。多くの寺社では年中ご祈祷を受け付けているため、安心できる時期を選ぶと良いでしょう。

 

●喪中の間は年賀状を控えるのが一般的です。七五三の写真を年賀状に使うのは避けましょう。代わりに寒中見舞いやお手紙に添えることで、相手に失礼なく写真を見ていただけます。また、親しい人に向けてであればSNSやメールで個別に送るのも良いでしょう。

 

茨城県の村松虚空蔵尊は平安時代に空海(弘法大師)によって創建された寺院です。

 

茨城では「村松の虚空蔵さん」と呼ばれて親しまれ、七五三をはじめ、十三詣りやお宮参り、節分追儺式など様々な年中行事で護摩祈願を行なっています。

 

ぜひご来山ください。