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十三参りはいつ行う?意味や由来から参拝の流れまで詳しく解説

2025年04月02日

十三参りはいつ行う?意味や由来から参拝の流れまで詳しく解説

こんにちは!茨城県の村松虚空蔵尊です。

 

十三参りは、子どもが数え年で13歳になる年に行う伝統行事です。

 

「知恵授け」のご利益があるとされており、学業成就や健やかな成長を願います。

中には「十三参りはいつ行うの?」と気になっている方も多いのではないでしょうか。

 

今回は、十三参りを行う年齢や時期、そして参拝の流れについて詳しくご紹介します。

お子さまの大切な節目のお祝いに、ぜひ参考にしてください。

 

 

十三参りはいつ行う?意味や由来も

十三参りを行う適切な年齢や時期、またその由来について解説します。

ふさわしい時期を見極め、心を込めてお参りしましょう。

 

十三参りを行う年齢と時期

十三参りは、数え年で13歳になる年に行うのが一般的です。

 

数え年とは、生まれた年を1歳とし、お正月を迎えるごとに1歳加える年齢の数え方です。

十三参りは満年齢では12歳になるタイミングで行います。

 

十三参りを行う時期は、昔からの習わしで旧暦の3月13日前後に行われていましたが、現在は特定の日付にこだわりません。

そのため、いつ参拝しても構わず、1年を通して受け付けている寺院も多くあります。

 

ただ、一般的には3月から5月頃の春に行われることが多いです。

 

村松虚空蔵尊でも、十三参りは通年で受け付けておりますので、ご都合の良い時期にお越しいただけます。

 

特に春休み中の3月25日から4月7日にかけて執り行われる「学年祭」は、十三参りで一番賑わう期間です。

毎年、絵馬や参道には甘茶のテントが並び、和服を着たたくさんの親子が虚空蔵尊を彩ります。

 

お子さまの健康や勉学の成就を願い、家族とともにふさわしい時期を選んでお参りしましょう。

 

早生まれの場合はどうする?

1月から3月生まれの場合は「早生まれ」と呼ばれます。

 

十三参りの時期については、早生まれかどうかに関係なく、小学6年生の春に参拝する方が多くみられます。

 

ただし、地域やご家庭の考え方によって異なり、4月から12月生まれのお子さまは小学6年生の春に、1月から3月生まれのお子さまは中学1年生の春に行うケースもあります。

 

また、最近では数え年や満年齢にこだわらず、小学校卒業の春休みに参拝する方も増えています。

 

いずれにせよ、ご家族の都合やお子さまの希望に合わせて決めると良いでしょう。

 

早生まれのお子さんの十三参りの時期については「十三参り、早生まれの子供はいつ行けばいいの?」も参考にしてください。

 

十三参りの意味と由来

十三参りは、弘法大師(空海)が修行した「虚空蔵求聞持法(こくうぞうぐもんじほう)」に関りがあるとされています。

この修行を行うことで、記憶力が向上し、知恵を授かると考えられています。

 

また、十三歳という年齢は、以下のように古くから子どもが大人へと成長する節目とされてきました。

・干支が一巡し、厄除けが必要な年齢
・男子は「元服」を行い、社会の一員としての自覚を持つ年齢
・女子は「髪上げの儀式」を行い、大人の女性の仲間入りをする年齢

 

このような意味を持つ13歳の節目に、子どもの成長を祝い、さらなる成長と活躍を願って、知恵と福徳を授かるために虚空蔵菩薩にお参りするのが十三参りの意義とされています。

 

 

十三参りにはどんなことを行う?

十三参りには、いくつかの伝統的な風習があります。

ここでは、十三参りで行うことと、やってはいけないことについてご紹介します。

 

十三参りで行うこと

十三参りで行うことは以下の2つです。

 

晴れ着で参拝する

十三参りでは、男女ともに正装して参拝するのが習わしです。

男の子は紋付き羽織袴、女の子は振袖や袴姿を着るのが正式とされています。

 

特に女の子の晴れ着には、本裁ち(ほんだち:大人の寸法で仕立てた着物)を着用し、「肩上げ」「腰上げ」と呼ばれる仕立て直しを施すことがあります。

 

肩上げは袖の長さを調整し、腰上げは着丈を短くすることで、成長に合わせた着付けができるようにするための工夫です。

 

参拝後に糸を解くことで、大人へと成長する節目を象徴し、子ども自身もその変化を実感する機会となります。

 

ただし、近年では和装に限らず、スーツやワンピースなどのフォーマルな洋装や、中学校の制服での参拝も一般的になっています。

お子さまの希望やご家庭の考えに合わせて服装を選び、思い出に残る十三参りを迎えましょう。

 

十三参りの服装については「十三参りの服装は女の子と男の子でどんなものを選ぶ?」や

十三参りで親はどんな服装?和服でも洋装でもOK」も参考にしてください。

 

漢字一文字を奉納する

十三参りでは、お子さま自身が大切にしている漢字一文字を半紙に毛筆で書き、それを奉納する風習があります。

 

この「一字写経」と呼ばれる習慣は、もともと経典を丁寧に写経して奉納していたことを簡略化したものです。

 

奉納する漢字は、「知」「学」「心」「健」「進」などさまざまです。

 

お子さまが大切にしている価値観や、これからの思い、授けていただきたい願いを表す文字を選びましょう。

 

 

十三参りでやってはいけないこと

十三参りでは、参拝を終えてお寺を出る際に、後ろを振り返らないというしきたりがあります。

 

これは、振り返ると、虚空蔵菩薩から授かった知恵や福徳を「返してしまう」と考えられているためです。

 

さらに、この風習には大人になるための自覚を促す意味も込められています。

 

 

十三参りの参拝の流れもチェック

村松虚空蔵尊での十三参りは、以下のような流れで行われます。

 

① お申込み

護摩祈願受付所で所定の用紙にご記入いただきます。

当日のお申し込みで、予約は不要です。

 

② 大客殿へ移動

受付が済んだら大客殿でお待ちいただきます。

 

③ 護摩祈祷参列

太鼓橋をわたり、本堂内でご祈願に参列いただきます。

 

④ 護摩祈祷後

祈祷終了後、御札をお受け取りください。

お時間がある方は本堂内陣、護摩大壇脇までお入りいただき、護摩の煙をお身体に受けてからお帰りください。

 

⑤ ご帰宅後

ご自宅の神棚、または仏壇や目線より高い場所に大切にお祀りください。

 

⑥ 御礼参り

1年後に、無事に成長できたことへの感謝を伝えるために再び参拝しましょう。

前年に受け取ったお札をお寺に納め、新たなご祈祷を受けることもあります。

これは、さらなる成長と幸せを願うための大切な習慣とされています。

 

お寺や神社で祈祷を受ける際にお渡しする祈祷料を「初穂料(はつほりょう)」といいます。

十三参りの初穂料については、「十三参りの初穂料はいくら?意味やマナーも確認しましょう」で詳しくご紹介しているので、参考にしてください。

 

十三参りを行うなら、村松虚空蔵尊で

「十三参りといえば村松虚空蔵尊、村松虚空蔵尊といえば十三参り」といわれるほど、村松虚空蔵尊は全国的に知られる十三参りの名所です。

 

当山は、空海(弘法大師)が807年に開山し、知恵と福徳の仏様である虚空蔵菩薩を本尊としています。

 

虚空蔵菩薩の「虚空」とは大空のように無限であることを、「蔵」は宝庫を意味し、無限の知恵や福徳を蓄えていることを示しています。

 

虚空蔵菩薩は右手に「知恵」を象徴する宝剣(ほうけん)を持ち、左手には「願いを叶える力」を表す如意宝珠(にょいほうしゅ)を携えています。

 

このことから、特に記憶力向上や成績向上、開運厄除けのご利益があるとされ、多くのご家族が、お子さまの健やかな成長を願い参拝されています。

 

知恵と福徳を授かる十三参りの参拝先として、ぜひ村松虚空蔵尊にお越しください。

 

 

まとめ

●十三参りは、数え年で13歳になる年に行う伝統行事です。旧暦の3月13日前後に行われていましたが、現在は3月から5月頃が一般的で、特に春休みの時期に多くの参拝者が訪れます。十三歳は干支が一巡し、厄除けや大人への成長を祝う節目の年齢とされてきました。十三参りは、弘法大師(空海)の修行に由来し、知恵授けのご利益があるとされています。

 

●十三参りでは、漢字一文字の奉納や護摩祈祷を行い、知恵と福徳を授かることを願います。漢字は大切にしている価値観や、授けていただきたい願いを表す文字が選ばれることが多いです。服装は伝統的に晴れ着ですが、現代ではスーツやワンピースなどのフォーマルな装いを選ぶ人も多いです。

 

●村松虚空蔵尊の十三参りは当日受付で申し込み、大客殿で待機後、本堂で護摩祈祷を受けます。終了後に御札を受け取り、自宅の神棚や目線より高い場所に祀ります。1年後にはお礼参りを行い、成長の感謝を伝えましょう。村松虚空蔵尊は全国的に知られる十三参りの名所で、虚空蔵菩薩を本尊とし、知恵授けや開運厄除けのご利益があります。

 

茨城県の村松虚空蔵尊は平安時代に空海(弘法大師)によって創建された寺院です。

 

茨城では「村松の虚空蔵さん」として親しまれ、厄除け・厄払いをはじめ、安産祈願やお宮参り、七五三、十三参りなどさまざまな護摩祈願を行なっています。

 

ぜひご来山ください。