村松虚空蔵尊だより
2024年05月06日
こんにちは!茨城県の村松虚空蔵尊です。
みなさん、「恵方参り」をご存じでしょうか?
「恵方」という言葉は節分の「恵方巻き」で耳にしたことがあるという方も多いでしょう。
恵方参りは、お寺や神社へお参りし、その年の幸福を祈願する日本に古くからある伝統的な行事です。
今回は、恵方参りの意味とともに、恵方参りにはどんな効果があるといわれているのか、どのように行うのかについてご紹介します。
恵方参りとは、恵方とされる方向にあるお寺や神社をお参りすること。
恵方とはその年に縁起が良いとされている方角のことです。
恵方参りの意味や効果、そして恵方の基本についてもご紹介します。
恵方参りとは、自宅から見て恵方の方角にあるお寺や神社へお参りし、1年間の開運を願うこと。
恵方参りをすることで、自分自身の気も高められます。
自分自身の気が高められると、身の回りのチャンスに気づきやすくなり、そのチャンスをしっかりつかみ取る智慧(ちえ)と勇気を授かるともいわれています。
恵方参りをいつ行うかに特に決まりはありませんが、季節の節目に行くと大きな効果が得られるとされています。
特におすすめなのが、立春、春分の日、夏至、秋分の日、冬至など、暦の上での季節の節目となる日。
行く回数にも決まりはありませんので、節目節目にお参りをし、歳徳神にあやかるのも良いでしょう。
恵方とは、その年に福をつかさどるとされている歳徳神(としとくじん)がおられる方角を意味し、その年で最も縁起の良い方角とされています。
「年神様」や「正月様」といった神様を耳にしたことはありませんか?
これらも、実は歳徳神のこと。
歳徳神は、古くからわたしたち日本人になじみのある神様なのです。
歳徳神のおられる方角は毎年変わるので、恵方も1年ごとに変わります。
恵方巻きを食べるときに向くと良いとされる方角が毎年異なるのは、これが理由です。
恵方は古代中国の陰陽五行説の十干(じっかん)によって決定されます。
十干とは「甲、乙、丙、丁、戊、己、庚、辛、壬、癸」という10の要素を表したもの。
それぞれに数字や方角が割り振られており、それに基づき恵方が決められます。
毎年変わると聞くと、たくさんあるように感じますが、恵方は全部で4つ。
その方角は次のとおりです。
恵方参りをされる方は、その年の恵方をまずは確認してくださいね。
では、恵方参りの行い方を確認しましょう。
恵方参りでは、自宅から750m以上離れた恵方にあるお寺や神社を選び、お参りします。
ただし、お墓のある寺院や稲荷神社は神様とつながる場所ではないとされています。
お参りするお寺や神社を選ぶ際は、気をつけてくださいね。
お寺でのお参りを例に具体的な方法を解説します。
1.まず、山門と呼ばれる大きな門をくぐり、お寺の敷地に入ります。
通る前には一礼し、敷居を踏まないように気をつけましょう。
参道の中心は仏様や神様の通り道といわれていますので、真ん中ではなく左右の端を歩くようにしましょう。
2.手水舎(ちょうずや)と呼ばれる水場で参拝前に手を清めます。
香閣(こうかく)がある場合は、線香の煙を浴びて体も一緒に清めましょう。
3.本堂の前に来たら、お賽銭をそっと入れます。
銅鑼(どら)のような鳴らす仏具がある場合は静かに1度鳴らし、合掌。
4.お祈りした後は感謝して一礼しましょう。
基本的にお寺の場合と大きな違いはありませんが、敷地に入るときは山門ではなく、鳥居をくぐって入ります。
通る前に軽く一礼し、参道の端を歩くのは同じです。
手水舎で手を清めるのも、お寺と神社に違いはありません。
神社の本殿まで来たら鈴があれば鳴らし、お寺と同様に静かにお賽銭を入れます。
神社により異なりますが、参拝方法は「二礼二拍手一礼」が基本。
深く2回お辞儀し、大きく2回手を叩いてから手を合わせたままお祈りします。
最後に1回深くお辞儀をして参拝終了です。
「初詣はお寺と神社どちらに行く?参拝やマナーの違いとは」では、初詣の際のお寺と神社の参拝の違いについてご紹介しています。
こちらも、あわせて参考にしてみてください。
自宅から恵方の方向へ750m以上先にお寺や神社がないという場合は、もう少し範囲を広げても構いません。
例えば、その年の恵方が東北東であれば、東を恵方とし、その方向にあるお寺や神社へお参りしましょう。
それでも、お参りできるお寺や神社がない場合は、恵方参りの代わりに恵方置きをおすすめします。
恵方置きとは、自宅の中心からみて恵方の方角に縁起の良いものを飾ること。
いつもお参りするお寺や神社でいただいたお札やお守り、熊手などの縁起物を飾りましょう。
「商売繁盛に!縁起熊手の飾り方を解説!ご利益や飾ってはいけない場所も」では、熊手の飾り方について紹介していますので、こちらもあわせてご覧くださいね。
●恵方参りとは恵方にあるお寺や神社をお参りし、その年の幸福を願い行う伝統行事です。恵方とは福の神である歳徳神(としとくじん)がおられる方角のことで、毎年変わります。恵方参りをすると、身の回りのチャンスに気がつき、そのチャンスを活かす智慧(ちえ)を授かるとされています。
●恵方参りは自宅から750m以上離れた恵方にあるお寺や神社へお参りします。その際、お墓のある寺院や稲荷神社は避けましょう。お寺と神社の参拝方法は似ている部分も多いですが、一番大きな違いは手を叩くか、叩かないかでしょう。お寺では手は叩かず静かに合掌しますが、神社の場合は「二礼、二拍手、一礼」(神社による)で手を叩いて参拝します。
●恵方にお参りできるお寺や神社がない場合は、恵方をもう少し大きく捉えても構いません。それでもむずかしい場合は、恵方置きをおすすめします。恵方置きとは自宅の中心から恵方の方角に縁起の良いものを飾ることです。お寺や神社でいただいたお札やお守り、熊手などを飾ると良いでしょう。
茨城県の村松虚空蔵尊は、平安時代に空海(弘法大師)によって創建された寺院です。
茨城では「村松の虚空蔵さん」と呼ばれて親しまれ、厄除けや厄払い、十三詣りや七五三、節分追儺式などさまざまな年中行事で護摩祈祷を行なっています。
ぜひご来山ください。