村松虚空蔵尊だより

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知恵を授かる十三詣り。意味や由来は?

2018年08月26日

こんにちは!茨城県の村松山虚空蔵堂です。

 

関西地方を中心に、関東でも広く行われる「十三詣り」。

子供が数えで13歳になる節目の歳に、虚空蔵菩薩(こくうぞうぼさつ)を参拝して知恵と福徳を授かる伝統行事です。

 

今回は十三詣りについてのお話。
十三詣りの由来や「13」が持つ意味、十三詣りの参拝方法などをご紹介します。

虚空蔵堂の門

十三詣りは虚空蔵菩薩から知恵を授かる伝統行事

十三詣りとは数えで13歳になった子供達が虚空蔵菩薩を参拝し、知恵と福徳を授けてもらう人生儀礼です。

「知恵参り」や「知恵もらい」と呼ばれることもあります。

 

本来の参拝時期は旧暦の3月13日前後とされていましたが、現在は特定の日付はありません。

昔に習って3月〜5月に参拝が行われる寺院もありますし、とくに時期を指定せず1年中参拝を受け付けている寺院もあります。

ちなみに村松山虚空蔵堂では十三詣りを通年受け付けています。

とくに、春休み中の毎年3月25日から4月7日にかけて執り行われる学年祭は十三詣りでは一番賑わう期間です。

 

数えで13歳というと、満12歳。
小学校卒業のタイミングなので、卒業から中学校入学までの間に、学校での健康や勉学の成就を願って参拝に行くのがおすすめです。

 

※早生まれのお子様については「十三参り、早生まれの子供はいつ行けばいいの?」を参考にしてください。

 

十三詣りでは男の子は羽織袴、女の子は大人の晴れ着が正式な装いとされます。
女の子の服装に関しては、肩や腰をしつけ糸で仮止めする「肩上げ」「腰上げ」をした状態で参拝を行い、帰宅後に糸を解くのが正式な作法です。

 

とは言え、現在は必ず正装でなければならないというわけではなく、スーツやワンピースといったフォーマルな装いや、中学校の制服を着用しての参拝が多く見られます。

 

十三参りの服装については、こちらでも詳しくご紹介しています。

十三参りの服装は女の子と男の子でどんなものを選ぶ?

 

親御さんの場合は「十三参りで親はどんな服装?和服でも洋装でもOK」を参考にしてくださいね。

 

「13」にこだわる十三詣り。由来や意味は?

十三詣りは、弘法大師(空海)の記憶力を飛躍的にアップさせた修行「虚空蔵求聞持法(こくうぞうぐもんじほう)」が関係していると言われます。

 

また十三詣りの「13(13歳)」には、色々な由来や意味があります。

■13歳とは干支が一回りし、最初の厄年として厄除けをする年齢

■男子13歳とは、昔は「若衆組」に入るなど、社会の一員となる年齢

■女子13歳とは平安時代から大人の女性の仲間入りをする「髪上げの儀式」が行われた年齢

このように13歳とは、古くから子供が大人になる一つの節目の年齢と言われてきたのです。

 

また、こんなところにも「13」の由来があると言われています。

■平安時代の清和天皇が13歳成人の儀を虚空蔵法輪寺で営んだ

■虚空蔵菩薩は十三仏(初七日から三十三回忌までの忌日を司る13の仏の総称)の13番目の菩薩である

 

虚空菩薩像は無限の英知と慈悲を持つと言われています。

子供が大人になる13歳の節目の歳に、子供の成長を祝い、これからの更なる成長と活躍を願って知恵と福徳を授かるために虚空菩薩像を参拝するのです。

 

十三詣りの参拝の流れ

封筒とペン

村松山虚空蔵堂の十三詣りでは、当日受付を済ませてから大客殿へ向かい、時間になったら本殿での祈祷がスタートします。

 

村松山虚空蔵堂で行う護摩祈願では、僧侶が仏さまをお招きし、燃え盛る炎の中に供物を捧げて“おもてなし”をすることによって、願望を聞き入れてもらいます。

一人ひとりの願いを、護摩修行を通じて仏さまに届けています。

 

祈祷終了後、本堂内にて祈願者名の入った御札を受け取ります。

御札はお持ち帰りいただいたら、神棚にお祀りください。神棚がなかったり御札が入らなかったりする場合は、仏壇や、自分より目線の高い場所にお祀りください。

1年間お祀りした御札はお納めして御礼参りをしましょう。

 

村松山虚空蔵堂の十三詣り、護摩祈願の流れについてはこちらで詳しくご紹介しています。
護摩祈願の時間と料金について

 

また、他の寺院では半紙に漢字一文字を書いて奉納するところもあります。
「知」「福」「心」「健」といった、今の自分が大切にしているものやこれからの思い、授けていただきたいものを表す漢字を選ぶことが多いようです。

 

祈祷をいただくには「祈祷料(お礼)」も必要です。

十三参りの際に、寺院や神社で祈祷を受けるときにお渡しする祈祷料を「初穂料(はつほりょう)」と言います。

 

十三詣りの初穂料は、一般的に5,000円程度が目安です。
蝶結びの水引を使い、表書きには「御祈祷料」「祝十三」「御礼」などと書きます。

詳しくは「十三参りの初穂料はいくら?意味やマナーも確認しましょう」をご確認ください。

 

まとめ

・十三詣りとは数えで13歳になる年に虚空象菩薩へ参拝をし、知恵と福徳を授けてもらう伝統行事です。もとは関西地方を中心に盛んに行われ、現在は関東広域で行われています。

・十三詣りは弘法大師(空海)が「虚空蔵求聞持法」の修行で記憶力を飛躍的にアップさせたことに関係しています。また、13歳とは子供が大人になる一つの節目の歳であり、この節目に子供の成長を祝い、今後の成長と活躍を願って行う行事です。

 

関東のお寺で十三参りをするなら「村松山虚空蔵堂」へ

茨城県の村松山虚空蔵堂は、平安時代に空海(弘法大師)によって創建された寺院です。

茨城では「村松の虚空蔵さん」と呼ばれて親しまれ、十三詣りをはじめ初詣や七五三など様々な年中行事で護摩祈祷を行っています。